肺がん コンパクトパネル® Dx マルチコンパニオン診断システム
- 日本の肺がん診療ニーズに応えた遺伝子パネル検査 -
承認情報
製品名 | 肺がん コンパクトパネル® Dx マルチコンパニオン診断システム |
一般的名称 | 体細胞遺伝子変異解析プログラム(抗悪性腫瘍薬適応判定用) |
JMDNコード | 70159013 |
医療機器分類 | 高度管理医療機器 |
承認番号 | 30400BZX00263000 |
承認年月日 | 2022年11月16日 |
一部変更承認日 | 2024年1月26日 |
販売開始年月 | 2023年1月 |
ニュース
-
2024.07.26コンパクトパネル
-
2024.02.27コンパクトパネルプレスリリースIR
-
2024.01.29コンパクトパネルプレスリリース
特徴
1.肺がんの治療薬選択に重要な遺伝子を一括で検出
7つのドライバー遺伝子変異に対応する次世代シーケンス技術を用いたコンパニオン診断システムです。EGFR遺伝子変異、ALK融合遺伝子、ROS1融合遺伝子、MET遺伝子エクソン14スキッピング変異、KRAS遺伝子変異 (G12C)、 BRAF遺伝子変異(V600E) 、RET融合遺伝子と研究用としてHER2(ERBB2)遺伝子変異を検出します 。
対象遺伝子変異に対する分子標的治療薬一覧
測定対象 | 関連する医薬品 | |
---|---|---|
CDx | EGFR遺伝子変異 | ゲフィチニブ |
エルロチニブ塩酸塩 | ||
アファチニブマレイン酸塩 | ||
オシメルチニブメシル酸塩 | ||
CDx | ALK融合遺伝子 | アレクチニブ塩酸塩 |
クリゾチニブ | ||
ブリグチニブ | ||
CDx | ROS1融合遺伝子 | クリゾチニブ |
CDx | MET遺伝子エクソン14スキッピング変異 | テポチニブ塩酸塩水和物 |
CDx | KRAS遺伝子変異(G12C) | ソトラシブ |
CDx | BRAF遺伝子変異(V600E) | ダブラフェニブメシル酸塩およびトラメチニブ ジメチルスルホキシド付加物 |
CDx | RET融合遺伝子 | セルペルカチニブ |
研究用 | HER2(ERBB2)遺伝子変異 | 計画中 |
2.高い検出感度:1%(0.1%~0.54%)
解析する遺伝子を絞り、小グループ(モジュール)にわけて分割処理し、十分な深度でシーケンス解析することで、検出感度1%を実現することができました。
重要な遺伝子変異のみを重点的にシーケンスすることで、検体中に少量の変異しか含まれない場合でも検出が可能です。
また、性能評価試験ではアレル頻度(変異頻度)* 0%と1%の検体を陽性、陰性と判別することが確認されており、偽陽性および偽陰性が少ない検査となっております。
* 変異頻度・アレル頻度 Variant Allele Fraction = 変異DNA の分子数 / 正常細胞由来の分子数+ 腫瘍由来の分子数
3.細胞診検体にも対応
既承認品で検体として多く利用されている未染スライド(FFPE: formalin fixed paraffin embedded)検体だけでなく、気管支ブラシ擦過診(TBB)、針洗浄液(TBNA) などの細胞診検体でも検出が可能です。
肺がん コンパクトパネル® Dx マルチコンパニオン診断システムの細胞診検体を用いた有用性検証試験では、解析成功率100%、既承認品と比較しても陽性一致率は98.7%でした。
4.新しいドライバー遺伝子変異の検出を追加することが可能なモジュール構造
将来的に、新しいドライバー遺伝子変異を検出する必要となる場合があります。
このようなケースに対応できるように、既に確立したモジュール(反応単位)とは別のモジュールを追加できるような設計をしています。すでに検出する遺伝子変異の検査精度に影響しないように、新規ターゲットを追加するようにしています。
5.国産初の肺がん遺伝子パネル
肺がんのがん遺伝子パネルとしては国産初となります。奈良先端科学技術大学院大学と大阪国際がんセンターの研究成果から開発をしました。
対象検体と必要核酸量
対象検体
対象検体 | 検体量 | 腫瘍割合 | 保存条件 |
---|---|---|---|
未染スライド(FFPE) | 手術検体:4 ~ 5 μm × 2 ~ 5枚、8mm² 程度 | 5 %以上 (推奨) |
室温 |
生検検体:4 ~ 5 μm × 5 ~ 10枚、4mm² 程度以上 | |||
僅少な生検検体:4 ~ 5 μm × 15 ~ 20枚、4mm² 程度以下 | |||
細胞診 | 1mg(1mm角) | 冷蔵(GM管)* | 凍結 (細胞診沈査) |
未固定組織 | 1mg(1mm角)以上 | 凍結 |
ジーンメトリックス社が開発した組織検体内の核酸を室温または冷蔵で長期にわたり安定的に保存する溶液管
必要核酸量
10ngあればアッセイ可能
核酸 | 必要量 |
---|---|
DNA | > 10ng | RNA | > 10ng |
腫瘍割合
- 腫瘍割合は5%以上を推奨しております。
検体の取扱いにおける留意点
- 未固定組織は検体採取後、直ちに処理してください。
- 未固定組織はご提出された検体量が少ない場合には、検査不能となる場合がございます。
- 最低保証のアレル頻度LoD1%から換算すると、腫瘍割合は2%必要となります。これを下回る場合偽陰性になるリスクがあります。
よくあるご質問
このため、本検査の添付文書の使用目的に記載されていない遺伝子のバリアントが検出された場合でも、そのバリアントに対応する治療薬の投薬判断には使用できません。
必ず対象となる治療薬において、体外診断用医薬品として承認されているコンパニオン診断薬を用いた検査を実施して対象治療薬の投薬をご判断いただけますようお願いいたします。
用語説明
(次世代シークエンス)
Contact
お問い合わせ
検査に関するご依頼、お問い合わせは下記より担当窓口へお問い合わせください。